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2007年3月21日 (水)

天と地の守り人 第二部

第一部で再開したバルサとチャグムが、カンバル王国で対峙する試練。(以下内容に触れる)

カンバル王国とロタ王国に同盟を結ばせ、タルシュ帝国の侵攻を防ぎ、かつ戦火の拡大を食い止めようと心を砕くバルサとチャグムとカンバル王国の人々。それを妨害しようとする陰謀等の、息詰まる駆け引き。

そういった人間社会の生き生きとしたな描写の魅力は言うまでも無いが、今回のポイントは、世界の構図が、人間社会の状況の変化と自然の変調と異界の気候が表裏一体、あるいは三位一体であるという面が、より具体化していることだ。

タルシュ帝国の領土拡大の野心も、ロタ王国内の南北対立も、根底には、気候の変化が一因となっている。カンバルと新ヨゴは気候の変化に直面する。そして異界を見る能力者は、異界の生々しい命の躍動を目の当たりにする。

この異界の「春」の描写が特筆すべき点だと思う。異界からこちらの世界への侵食という設定は多くのファンタジイにある描写だし、これまでの守り人シリーズにも無論あった。しかし今回の独創的なのは、異界の春=「豊穣の季節」が、こちらの自然の不均衡をもたらすという関係にある。
たいていのファンタジイは、異界が負や陰、闇であり。それがこちらの世界の正、光を侵食する、あるいはその逆、という描写だ。異界の方が元気がよくて、それでこちらが迷惑するというのはなかなか見られない。

ドラマの方は、成長したチャグムの政治を見る目、交渉かけ引きが見所だろう。こちらもバルサ的目線で立派になった王子に感慨。
カンバル王との会見では、そういう時は、さっさとひざまづいて相手を立てるもんだ、と思いながら読んでいたこちらは、会社員(おっさん)目線。
キーワードとしては「捨て荷」の使い方が粋だねえ。

また、各巻、各国の民族描写も丹念だが、今回のカンバル王国の、山の民との鉱物資源?を仲立ちとした呪術的契約関係、王族と家臣の「槍」を小道具とした臣下の礼が面白い。

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