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2007年9月30日 (日)

アニメ感想:精霊の守り人 まとめ

今時のTVアニメとは思えないような、ハードさとハイクオリティで、やはりNHKの活路はアニメしかない、と思いつつ最終回を迎えたが、おそらく今後も上橋菜穂子「守り人」「旅人」をアニメ化できるのはⅠ.Gだけだろうから、今後への期待を込めて、これまでに何度も書いたこともあるが不満を並べておこう。

・異界描写
本格的ファンタジーは今作がおそらく初めてのスタッフは、「ナユグ」の美術はきれいだが、ただひたすら広大な秘境にシュールレアリズムが入っただけで、ナユグの生命力に満ち溢れたエキゾチックさ生々しさ、凶暴さ、抗い難い魅力が感じられなかった。
同様にラルンガのような異界の生物もただのモンスターだ。

・自然描写、
そしてこちらの世界の描写は、オリエンタリズムではないアジアン的民俗描写や風俗描写等の「人間が暮らす世界」の緻密さに普段は隠れているが、木、土、草と言った自然の質感が感じられないときがあった。そういう時のアクションは金属とコンクリートを舞台背景とした無機質なハードアクションと区別がつかない。

だから皮肉にも岩肌が露出した岩山の描写は、荒涼とした固い質感にリアリティがある。
一方、都市や村の生活の中に隠れて暮らす場面に比べて、山の自然の中に暮らすシーンはもう一つ精彩がない。大自然はロケハンを忠実に再現することで精一杯だったようだ。
やはり今回のⅠ.Gスタッフは都市生活者の描写専門だったようだ。

・ケレン味
リアルさと時代劇的なケレン味が自然に咬み合いきらなかった。だから様式美を感じる前に違和感が来た。

・シャーマニズム
タンダにしろトロガイにしろ「呪術」の儀式的な描写を見られなかった。これはあまり「自然」に「すっと」やられても面白みがない。あるいは意識的に避けたか?テレビでは呪文やトランス状態はまずかったかな。だからその代わりに水に顔を突っ込んで息を止める場面だけを強調したのかもしれない。

しかし以上は許容範囲の欠点=あくまでアニメ化前提の上に過ぎない。次の機会にはあっと驚くような描写を期待しよう。

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