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2009年4月 4日 (土)

アニメ感想:獣の奏者 エリン 第13話

「王獣の谷」

気がつきゃもう13話、最初の四半期の最後。最初から最後まで胸をかきむしられるような回だった。忘れていた闘蛇という言葉にフラッシュバックを起こエリンに先ず涙。
花のデザインがまた、これまでの心を愛でるような美しいデザインとは、一線を画するそんな共感を受け付けない姿なのが印象的。その花から、王獣の雛を狙う闘蛇、という強烈な光景に変じるの唸らされた。
そしてその光景にソヨンの最後を重ね合わせるエリンの恐怖に涙。だがそんな少女の胸をかきむしられるような激情が無力な、非情な野生の世界が圧倒的に胸に迫る。
そして引っ張り続けた王獣が遂に全貌を現した。
抽象化した闘蛇の獲物を狙う姿とリアルタッチの王獣とを同じ画面の中に表す大胆な演出に驚いた。
だが同時に感動したのは、これまでも静的な画面の中で鳥と虫の捕食関係を織り込んできた(その時はエリンの叫びが効果を上げたこともあった)、その積み重ねの上にこの強烈な野生の生存競争、食物連鎖、といったものがあるのだという意図が感じられた。
そして闘蛇を引き裂き、噛みちぎる王獣の凄絶さが子(エリン)を守る親(ソヨン)という関係によるものであることを描く、まさにこれこそが生命、生物、親子の実在だ。
表面的な凄惨さではなく、そういう本質的な所をテレビの前のチビッ子(死語?)やPTAや教育員会(笑)が理解してくれることを期待する。
それはさておき、王獣のデザインに私が思ったのは「ゴジラだ」。これは洒落や冗談ではなく、リアルな野生の荒々しさと同時に、白銀の光を放つ、獣の頭に鳥の体という異形の神秘性、非現実性、圧倒的な威圧感で見る者に無力感を感じさせる神々しさ、それは「ゴジラ」の荒ぶる神としての存在感だ。だが同時に子を愛でる親の美しさ雛の愛らしさには手塚治虫の火の鳥のモチーフすら想起した。

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