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2009年4月29日 (水)

韓国純情漫画感想:「らぶきょん」19巻 そして愛憎の長い一日が始まる

パク・ソヒ作。佐島顕子 訳。新書館。韓国純情漫画の翻訳版。

韓国皇太子シンとチェギョンの離婚が成立して、早一年。宮中はヒョリンを呼び込んで再婚候補として待遇するが、未だシン(7/26訂正)はチェギョンへの愛と、離婚の原因への疑念止まず、チェギョンもまたしかり。二人の重苦しい心理の葛藤が続く。
同時に、ひたすら待つことに苦悩するヒョリン。自分の幕引きとチェギョンを自由にすることに執着するユル。
特に忘れてはならないのは、実はこのドラマはユルによって演出されていると言っても過言ではないことだ。シンが持っているものを全て喪失しているユルという存在は、失うものがない故の強さを発揮した。
だがここにきて新展開が始まる。表立っては、ギャグシーンが減ったチェギョンに代わって荒唐無稽ともいえる大暴れをする大財閥のお嬢様でありユルの婚約者ミル嬢。シリアスシーンとの落差の大きさに戸惑う読者も少なくはないが、この表現の振り幅の大きさこそ、パク・ソヒの才気と表現力の醍醐味だ(笑)。
そしてミルの大暴れの陽の部分と好対照に陰の演出家とでも言わんばかりの暗躍をしてきたユルの足場に亀裂の予感。
これは目的をほぼ達成したユルが、チェギョンという失いたくない存在が一段と大きくなってしまったが故に、反比例して弱くなってしまったからだ。逆にミルは元々全てを持ってこのドラマに登場した来たので失うことを恐れない(というか考えていない?)故にここまで強い。
ユルの母皇太后も、同時に皇后の逆襲を受けて窮地に陥る。ユル親子の崩壊への序曲が始まる。

こうして振り返ってみると、連載長期化してもだれることなく、大勢のキャラクターが織りなす複雑な愛憎劇が展開しているストーリーテリングの巧さに改めて感嘆した。

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