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2009年10月31日 (土)

アニメ感想:獣の奏者 エリン 第42話

「セィミヤの涙」

分かっているつもりの原作の筋そのままでも、しっかりとした映像ドラマ化は、圧倒されるほどの見応えがある。
いよいよセィミヤだ。もう夢見るお姫様ではいられない。いきなりでも大人にならなければいけない。その孤独な悲しみと困惑と、理性とがせめぎ合い、揺さぶられる矛盾した姿が痛切に胸を打つ。
王国というものは、人が人として自由に生きられる世界ではない。しかし野心に燃えるダミヤは、そんな彼女をあくまで人形とのままに封じ込めようし、一方、一足先に大人の役割を背負ったシュナンはそんな彼女に手を差し伸べて二人で大人になろうとする。しかし大人の役目よりも、愛を問うセィミヤ。その姿は、とても人間らしいが・・・。時は四ヶ月後、否応なく彼女は選ばなければならない。

これまでエリンを通して成長すること、大人になるプロセスをじっくり噛んで含めるように説得力をこめて描いてきたの対して、セィミヤが、いきなり、持って生まれた定め、役割を担わされる理不尽を対照的に描いて、歴史的社会的存在の人間の営みの難しさがよく描かれている。興醒めな言い方かもしれないが、本当の意味で「教育テレビ」に相応しい作品だ。他には真王ハルミヤのタペストリーのデザインがいいし、それを飾っての弔いという描き方が興味深い。

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