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2010年1月 7日 (木)

韓国純情漫画感想:らぶきょん 21巻 愛の狂気と恐怖が謀略の朝鮮王朝史を浄化する

パク・ソヒ作。佐島顕子翻訳の韓国純情漫画。新書館。

前巻である20巻では、喪失を経験した者達が自由と強さを獲得して攻勢に転じ始めた。今巻では先ずユルの愛が狂気の様相を呈する。さらにユル母、皇太后も亡夫への愛とユルへの愛を王室への執着に変え逆襲の機会を狙い続ける、その姿はやはり狂気だ。この二人の姿に、チェギョン、シン、ヒョリン、王室の人々も圧倒され気味だ。
しかし、忘れないでほしい。この物語は架空の王室のドラマだが、朝鮮王朝史の延長線上にあるのだ。この朝鮮王朝史とは、政敵を陥れる謀略と諫言の繰り返しの、うんざりするような数百年の歴史だ。日本人が好きな歴史劇、中国の三国志や日本の戦国時代のエピソードが知謀、軍略を尽くして最後は合戦で雌雄を決するのに比べるとはっきり言って陰湿だ。
だが、この三国志や戦国時代のドラマが、主に女性によるJUNE、耽美、やおい、BLといった物語の世界では、どう描かれてきたか。その全てが登場する英雄、豪傑、戦国武将たちの愛憎劇に塗り替えられてきた。韓国人のパク・ソヒもまた、かつて存在した自国王室の歴史を、愛を勝ち得んとする狂気の美によって清めようとしているのかもしれない。

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