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2010年2月21日 (日)

韓国純情漫画感想(20100221)

最近読んだ原書あれこれ

★「兒塚」第3巻。ハン・ヘヨン作。POPTOON発行。
夏のある日、郊外大規模住宅街「カラムタウンハウス」内で行われた、一家惨殺と新婚夫婦の妊婦から胎児が奪われるという凶行。
あまりにも異常な現場の捜査の進行を漫画的な動線、誇張した描写は抜きであくまで静的に淡々と描かれている。
捜査線上に次々と浮かびあがってくる、一件何の変哲もない平凡な住民の暗い過去ト因縁。しかしいずれも今回の事件とは結びつかない。
刑事達の捜査と並行して描かれるのは、このカラムタウンハウスの責任者である大手不動産会社会長の老女とその秘書である女性キム・ドンジュの過去と現在。
かつてこの土地は、日帝支配時代、カルト化した宗教が煽動して村中の子供達を生き埋めにした場所だった。会長は、その時のただ一人生き残った少女であり、以降霊の姿が見えるようになり巫堂(ムーダン:朝鮮半島のシャーマン)となった。秘書のトンジュは、少女時代、家の火事で全身を火傷し弟を亡くしてから霊が見えるようになった。
二人は、この土地の子供達の魂を鎮めるために、この土地を買収し、その名目として「カラムタウンハウス」を建設したのだった。
果たして事件の真相は、奪われた胎児の行方は?
この3巻において、結論を暗示するトンジュのモノローグが入っている、「会長も私も、あの時は気付かなかった、自分の運命も受け入れられない幼い魂達が迷い争い、戻ってくるほどの力をつけるなどということを。もしあの時分かっていたら、会長も私もこんなことはしなかったのに」
作者のハン・ヘヨンは日本でも小学館文庫から短編集の翻訳が2冊出ている(原書を出した韓国の出版社シゴン社は、マンガ雑誌出版からは撤退した)。作風は日本でいえば少女マンガというよりは一般青年向け、レディースといったところ。少女から老女まで女性の心理描写に主眼を置いた作風だ。本書を出したPOPTOON社は同名の雑誌を発行しており、同書もその連載作品だ。サイトを眺めると雑誌自体もやはり一般青年向けを志向しているようだ。

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