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2010年6月28日 (月)

韓国純情漫画感想(20100628)読んだ原書あれこれ

イ・ソヨン「Blue Bird - 青い鳥盗人」4巻(完結)(大元CI)。 

原題は正しくは「青い鳥盗み」となりそうだが、どうも語呂が悪いので私の趣味で「盗人」にした。
幸せの青い鳥がついている人間と、青い鳥が見える人間とが存在する世界で、生きる為に他人の青い鳥を奪い続ける孤独な貴族の御曹司と、本人には見えないが青い鳥がついている少女と、その青い鳥が見える少女の姉、青い鳥の守り人の青年の織り成す寓話。
幸せの寓話は、他人の幸せを奪うだけでは、一時しのぎの延命にすぎない、本人に幸せの青い鳥を育てる力がなければならない、その力とは、もう言うまでもない、愛だ。
極めてシンプルな愛の寓話だった。
作者イ・ソヨンは、現代韓国純情漫画屈指の異能派ファンタジーの描き手だ、といっていい。全11巻に及んだ前々作「ARCANA」は、出だしこそ100年に一度の冬が来る世界で、冬とは、ドラゴンと人間の国が契約を更新する時を意味する。契約更新をするのは転生を繰り返す少女。契約の証しとして人間の青年の姿で永遠に存在するドラゴンの子。だが今年の冬、少女は、このドラゴンの青年を愛して、その業に終止符を打とうとして契約更新をやめようとする。最後は、世界の運命などどこかに吹っ飛んで二人の愛に物語は収束してしまった。前作「ホラーコレクター」全五巻は、永遠に生きる魔族?(バンパイアかなんかハッキリしなかった)の青年達と人間の少女を巡る時間と空間を超えて繰り返される愛憎の物語。
いずれもつかみどころがない内容ととっつきにくいキャラクターデザインで、つかみどころがないまま最後までいってしまったダークな愛のファンタジーだ。だがそれ故に忘れがたいインパクトが残り続けた。
それらに比べると今作は絵も内容もかなりライトでシンプルなファンタジーだった。作者にとっても分岐点となる作品となりそうだ。今後も、この作者から目が離せない。

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