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2012年11月24日 (土)

韓国純情漫画感想:最近読んだ原書あれこれ(20121124)

「네가 있던 미래에선(君がいた未来では)」이시영(イ・シヨン)。大元CI社。
イ・シヨンは、90年代デビューだから、韓国の純情漫画家としては中堅・ベテランクラスだと思うが、絵柄が私の好みとは言えなかったのでこれまではノーチェック。本書で初めて読んだ。
総じて韓国の純情漫画は、生存競争の激しい日本の漫画市場(?)に比べ、いわゆる「つかみ」に入るのがゆっくりなので、コミックス1巻ぐらいではよく分からないものも少なくない。本書も例外ではなかったが、今後への興味をつなぐかなりユニークなSF設定だ。
遠い未来、地球が汚染され「人類の大移住」とよばれる太陽系惑星植民地に人々がちらばった、さらに後の時代、地球は「リセット」され、ネオ・テラと呼ばれる地球圏では、地球自体に暮らすのはごく少数のスノッブ(貴族)と呼ばれるエリートだけ。そして医療技術が革新され、特にそのスノッブに対しては「レンズメン」と呼ばれる、地球上空に浮かぶ大型空中艦「モビイ・ディック号」を拠点とする医療局員が、各家庭別に一名ずつ要請に基づいて派遣される(らしい)。なぜ「レンズメン」かというと彼・彼女等は、モノクル(片眼鏡)を付けているのだ(私感としては、なんとも趣味的な職業スタイルだ)。レンズメンの技能、装着システムの仕組みはまだ詳細不明だが、当人は一見、手ぶらで患者を触診しているだけでも、「モビィ・ディック号」(外観は、その名の通り鯨型)と常時不可視の連結をしていて、一瞬で様々な治療が行える、らしい。
さらに、このスノッブの生活は、各家庭の好みに応じて、過去の地球の様々な風俗様式をVRと地球の自然の両方を駆使して採用している。例えば本書のプロローグは、一見、19世紀の英国風?らしき家庭の家長の臨終の席だった。
そして、このスノッブ共通の習慣としては「素手」で握手を求める、という行為は、相手に全財産を譲渡することを意味する(ネオ・テラの人々は通常、あらゆる場合に「手袋」を使い分け、「素手」にならない)。
物語は、このレンズメンの火星コロニー出身の黒髪の青年、通称A.27が、かつての朝鮮半島の地に、たった「一人」で暮らしている金髪に青い瞳の美青年토비아스(トビアス)のところに派遣される所から始まった。この青年がレンズメンの間で「半島の悪魔」と呼ばれる、札付きの我がまま坊ちゃん。幼少の頃から、ネオテラでも対症不明の不治の病に感染している気の毒な身の上なのだが、来るレンズメンに、片っ端から難癖をつけて追い出したというのだ。

「レンズメン」ときたので「レンズマン」(アメリカ本格スペースオペラの先駆シリーズ)を想起した。ストーリー的に興味を引く点は、このレンズメンの患者への対応を作中「돌봄(世話)」するという言葉で表現していること。単純に主治医、看護師ではなく、末期医療専門、あるいは安楽な最期を演出する役回り?とか現時点ではいろいろSF的想像を刺激される(※作者は後書きマンガで「Si-Fi」とまではいかないが「SFチック」な漫画にすると言っている)。さらにこの先の展開は、A.27とトビアスのBL(笑)漫才か?もっとシリアスに進むのか等もいろいろ気になるところだ。

Kimigaitamiraideha1

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