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2013年3月13日 (水)

韓国純情漫画感想:最近読んだ原書あれこれ(20130313)

Lady_detective6

「Lady detective(レディ ディティクティヴ)」6巻。原作전혜진(チョン・ヘジン)。漫画이기하(イ・キハ)。大元CI社。5巻の感想はここ。残念ながら今巻で完結してしまった。私お気に入りのビクトリア朝ものミステリであり、シャーロック・ホームズものの上等なパスティーシュだった。
文字通り、「モリアーティ青年の挑戦」篇といったところだ。前巻の最後の方で、エドウィン・ホワイトが火事場から少女を救ったのだが、エドウィンの上着の付着物から、エリザベス・ニュートン嬢ことリジーは得意の化学実験で、発火を誘発する物質による粉塵爆発であることを導き出す。クリスマスも迫るこの冬の時期、リジーは現場にマイクロフト君を同行すると、彼は、連続放火事件を示唆する。彼の抜群の記憶力で集められた、この冬の新聞の火災記事から、火事現場の灰と土をチャールズ刑事に集めてもらったリジーは、いずれも様々な物質を使った化学反応による放火であることを検証する。さらに一連の放火が爆発物の実験場であり、発火場所がチェスの棋譜を意味する暗号であることを突き止め、姿なき犯人の悪意に戦慄するのだった。
リジーは、エドウィン、アーチ―先生、マイクロフト君、モリアーティ君を集めて、棋譜の次の一手を検討させるのだが・・・それを密かに満足げに眺めるモリアーティの心理は・・・「ここまで来てくれてありがとうミス・リジー。僕の問題を解いて感嘆するあなたの賛辞は、僕の力。期待してもいいよ。あなたの為に用意した僕の花火遊びを!」
結果としては、モリアーティの掌で踊らされた形で事件は終わるのだが、リジーがいなければ彼は本気でロンドンを壊滅させるつもりだったことを読者にはうかがわせる。
パスティーシュならではの配役としては、モリアーティ君の執事が狙撃の腕を披露して、原典(聖典)「空家の冒険」のあの人ね、と分かる。またチャールズ刑事の聴き込み先の病院の医師がこれまた若き日のワトスンだったり、リジーのメイド、ジェインが後のハドスン未亡人であった。

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