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2016年9月

2016年9月24日 (土)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20160924)

Rure25s「RURE(루어)」25巻。서문다미(ソ・ムンダミ)。鶴山文化社(純情漫画誌「PARTY」連載中)。24巻の記事はここ
先に描かれた複雑怪奇なルアーと翅族の関係。そして신명화(シン・ミョンファ)が持ち出した黒い翅の精霊達との「取引」、詳細は描かれなかった。
私に残るのは復讐だけ、と翅族相手に殺戮を拡大しようとするミョンファ。凄絶かつ超絶的な殺戮描写が続くが、身を挺して止めにかかるのは、解放軍のリーダー、女戦士パナオルカルの息子、マナクス。
ミョンファは翅族の命を取る代わりにその黒い翼を一斉に引きはがし、宣言する「私はお前たちに栄華をもたらす悪神になってやる」と。
ようやく、北の大国완・위라이(ワン・ウィライ)の神殿の最高位、大神女の回想は終わり、22巻の異空間の会見の場に舞台は戻る。つまり、ミョンファは残った翅族を率いて北方へ向かい黒い翅の能力を失った末裔がワン・ウィライとなった。マナクスは、ハベクと翅族の王女の間に出来た子の封印の上に、城と国を作り、ルアーの復活を待つことにした。これが砂漠の王国パイルとなった。
※ここで「古代」篇は終わり「双子の呪い」篇開幕、ということらしい。
しかし、主人公、シン・ハルは告げなければならない、双子の呪いはまだ解かれていない、と。
※ここから、ハルが知る事実を語る一方で、パイルのタマル王子の様子がひどく警戒緊張して描かれる、どうやらハルに喋らせたくないらしい。タマルはまだ何か知っているらしい。
ハルは「私は100年振りに生まれたルアーであり、双子として生まれてきました」と。激しく動揺するミョンファ。
※ここで、私も混乱している。ミルは間違いなく腹違いの妹なので、早死にしたハルの双子の姉妹の話がどこかにあったかな?。長期連載でまったく思い出せないので改めて既刊を引っ張り出さないといけないらしい。
さらに、気づいて勢い込んだハルは「私の姪は、単独で生まれた。真のルアーかもしれない」、その瞬間背後から血相変えて絶叫するタマル「逃げろ、ハル!」。
ミョンファはハルの背中に触れて何かをした。そして次の瞬間「やはりお前だったのか、殺してやる!」、タマルは剣を抜いてミョンファの額を突く。
※改めて繰り返すが、これらはあくまで呪術師の力による異空間での仮想対話なので本当に殺しあえるわけではなく、双方、呪法が解けて現実世界に戻る。タマル王子の反応から見るに、マナクスの子孫である彼は元から何かを知っていたようだ。
するとハルの背中から黒い翅が現れた。痛みに苦しむハルはいずこかへ消えた。
一方。青い月の民であるエノクは、ミョンファを問い詰めると「ルアーと翅族は決して共存し得ない。翅がある以上、それは真のルアーではない、(額のルアーの印章は)真のルアーから強奪したものだ。」
するとエノクは何か心に決するものがあったか「これからはただあなたの隣においてほしい。他には何もいりません」とミョンファに冷めた表情で願う。
祭礼の為に集まった、ワン・ウィライの貴族達の前にエノクを連れて現れた大神女ミョンファは宣言する「紹介しよう、私の夫となるエノク。神君の地位を与える。皆、私と等しく敬え」
※この世界の歴史が語られたのに、さらに謎を呼ぶ怒涛の展開。ハルの真の出自は?パイル王国とタマル王子の真実は?エノクの意図は?


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2016年9月10日 (土)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20160910)

Aoiglass4「푸른 유리(青い瑠璃)」第4巻。오지혜(オ・チヘ)。ソウル文化社。3巻の記事はこちら
古代の楽浪の姫ソル(솔)と靺鞨のジャマルタ、白い肌のミルの旅、山火事と少年達の襲撃で一行離れ離れかと思いきや、山火事をバックに、現れたミルの姿と、胸をはっての宣言「ここは全て火事になる、避難しろ」という指示に、村人は、彼は神で神託を下されたと思って、怖れをなしたので、慌てて逃げる必要がなくなった。
さて、姫の逃亡を手助けした、楽浪の第3皇子の女の一人、チョンは、姫に、助けになってくれる土地と薬売り(行商人)のホンムンなる人物の名を示していたが、その当人が自ら現れた。薬の行商人の連絡網を通じて来たというのだ。目印として同行している白い肌の男がどこにいても噂になるから、とありそうな話だが、このネットワークにジャマルタは当然ただ者ではないと警戒する。事実、チョンは、この連絡網に、姫は殺してミルは匿ってくれと依頼していたのだ。それにこのホンムン、仲間と共に忍び装束で山火事の夜にミルに接触していたのだ。
※まだ裏が色々ありそうだが、楽浪は強権を行使し続けていて諸部族から相当恨まれ、狙われている。白人のミルに関心を持っている連中もこの薬の行商人のネットワークを含めてかなりいそうだ。
ストーリーとしては、ホンムンが旅芸人の一座に口を利いて、匿ってもらい、ソルには新たに「瑠璃(유리)」という名前を与えた。しかし、一晩だけ瑠璃が得意の歌と踊りを披露してしまったために近隣の評判となり、ある地方の有力者が噂を聞いて、公演を要請、しかしこれも裏で糸を引いている者たちがいて、という定石の展開となる。この関係者、ホンユン以外に、先の少年団の頭目の青年もいて、この手引きで瑠璃は誘拐され、現れた人物は「楽浪の王に我が一族は虐殺された」と宣言。矢継ぎ早に運命に翻弄される瑠璃の行く手は?ミルの正体は?と続く。
※見せ場としてあったのは、この瑠璃が舞台に立っている最中に姉の悲劇の運命を幻視した。瑠璃の演じる悲劇の芝居と重なって、本気の涙を流し、同時に追手が迫る、というスリリングな展開となった。

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2016年9月 7日 (水)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20160907)

Tsukigaugokuoto6「달이 움직이는 소리(月が動く音)」第6巻。(ソウル文化社)。5巻の記事はこちら。ユン・チウン(윤지운)作。
※振り返って読み直すと、割と直前の場面やセリフが常に伏線となっている。今巻もサンホのこれまでの孤独とモノローグが、他者の視線に届いていたことが明らかになり、またサンホ以外の登場人物の会話が、サンホの耳に届いていなくとも、読者にとっては後の展開の伏線にちゃんとなっている。
タオン(태온)はヒロインのサンホ(산호)に「僕たちはしばらく距離を置いた方がよさそうだ」と切り出す。ショックを受けるサンホは、大学の課題、それもグループ発表、(※チームプログラム、略してチームプロ」と言うらしい。ここでは歴史の課題発表らしい)も忘れ、急かされてグループとの打ち合わせをしても上の空。おまけに、手持ちのパソコンが故障と、作業が遅れがち。窮状を偶然聞き付けて、タオンが駆けつけ、なんとかレポートをまとめる。
これで仲直りかと思えば、タオンは、休学して、自分の今後のことを考えたいらしい。サンホも気付いた。「レオ(=레오、タオンの別人格)も結局、タオンを選んだのだ」と。
さらに、課題発表では、サンホの名前も、サンホの担当した資料も一切、外されていた。
※ここからざっと40ページを費やして、大学の「友人」を通じて他者の視線でサンホの孤独が暴かれていく。
先ず、発表資料から外されたのは、どう見てもサンホの様子が無理、だったこと、発表直前にやっと届いた資料も私達の打ち合わせの内容を聴いていない、踏まえていないのが明らかで使えないと判断した。つまり、サンホが使えるから都合よく負担を負わせていただけではなかったのだ。それでもやり方があんまりだ、と食い下がるサンホに、
あなたは私達を「友達」と思っていた?あなたが自分の気持ちをはっきりさせずただ無難に、作り笑いで調子を合わせてきただけ、それに気づかないと思ったの?。あなたの努力は自己満足に過ぎない、そんなことに感謝しないといけないの?はっきり言うわ、サンホあなた友達いないでしょ?
※こんな調子で一気に、淡々とかつ矢継ぎ早に、ずばりと指摘され尽くした。はっきり言ってキツい、痛い展開だったが、それでも「友人」が去るとサンホは、
「皆、タオンもわかっていたんだ、上手くやっていると誤解していたのは私だけだったんだ」と落胆しつつ、タオンの心中も理解した、そして「深い心の底のどこかから浮かび上がってくる解放感」を噛み締めるのだった。
ほどなく、定期試験も終了、冬休みとなりサンホも人目を気にせずに済むようになる。すると、先にもめたパク・ヘリ(박해리、サンホの親友)から会おうというメールが届いた。狂喜するサンホだが、さて彼女の真意は?で続く。
※他にサンホと、彼女が以前入っていた学生寮の上級生の会話で、興味深いセリフ。彼氏彼女と彼氏の男友達の3人の関係について。
「3人で、なかよく親友と決め込んで楽しくやっていける、と思ってる?。日本の小説ね」ポイントは最後のツッコミであることは言うまでもない。

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2016年9月 1日 (木)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20160901)

Mumyouki4「無明記(무명기)」第4巻。윤지운(ユン・チウン)作。大元CI。3巻の記事はこちら
절 (=チョル=絶)先生と呼ばれる医師。身の回りの世話をしている侍女は풍원(プンウォン)漢字は、風園または豊園。先生の昔馴染らしい男、無盡(ムジン) 三人を中心とした中華圏時代劇奇談集。
様々な東洋古典を脚色したエピソードは、その方面のマニアの多い日本人向けに翻訳できれば面白いと思うんだが、その方面に明るくない私には難しいのが残念。
3巻から引き続き、ある不幸な男の身の上では、死のうとしても死ねないのが俺の天命だ、と嘆く男にムジンは、意地悪にも嘲笑し、では、山中に入ってみろ、鬼神がお前を死なせてくれると挑発。男は山中に響く嘲笑の声に翻弄され、いつの間にか助かろうとしている自分に愕然とする救いのない話。
続いては、旅先の宿から、ムジンを招いた老官吏との二人だけの酒席の長話。ここからうかがえるのはやはりムジンは見た目は若いが実は不老でかなりの歳、で兄夫婦とその子に何かあったらしい。
さらに、旅先でムジンが訪ねた妓女が既に他所に売られ、しかも亡くなったと知り、生前の身の上話という設定で、新羅の伝説的英雄、キム・ユシンと妓女、天官女(チョンガンニョ)の恋から、キム・ユシンの馬殺しとそれを巡る天官女の怨嗟の詞(※この辺りの話なら、韓流ドラマファンには分かりそうだ)のエピソード。
ここでは馬の死体を前に泣く天官女に出くわしたムジンが、彼女と、生と死について語り合うというより考え方を討論する場面として描かれる。
最後は、奇怪な獣のエピソードで次巻へと続く。
※いずれのエピソードも、二人の対話場面が中心となり、ユン・チウンの漫画ではいつものことだが、セリフの吹き出しが多くても飽きさせず、読者を引き付けて離さない、そのマンガ表現の真骨頂だ。

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