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2018年4月

2018年4月21日 (土)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20180421)

Vampiretoshokan8「뱀파이어 도서관(=ヴァンパイア図書館 Vampire Library)」8巻。이선영(イ・ソニョン)作。鶴山文化社。7巻の記事はこちら
理事長コンラッドの秘書キムが登場した。理事長の用ではなく、キムの弟が、以前に登場したヴァンパイアハンターの組織の局員で、その弟の依頼で、ある調査をしているという。
その弟の上司セホが、主人公マノの孤児院時代の先輩だったのだが、事件の時の図書館長カベルの超能力(言霊)で図書館に関する記憶を喪失されて以降、何か精神的トラウマに悩まされているというのだ。
カベルによると彼の「忘却」の力で記憶喪失になるより前に、精神的ショックの経験があるなら、あり得るという。マノはセホが心配になり、弟に会いに行くキム秘書についていき、成り行きで弟と二人でセホを尾行することになる。
セホは、少年時代世話になった精神科医に相談に行ったのだが、相手は変装した「美食家」の3番目バロン。セホを助け、バロンと対峙することになったマノだが、マノの呼び掛けで瞬時にカベルも助けに来る。カベルとバロンのバトル開始。
※もうお馴染み?今どきのBL風オカルト・アクション・ラブコメ(笑)。
今回新たな伏線が①バロンの口を通して語られた。美食家の数字は「生まれた」順序で、皆、一番目の美食家「アイン」から「生まれた」という。この時カベルが、アインの名に激しく反応した。②マノには「美食家」の「臭い」が嗅ぎ分けられるらしいことに、図書館司書オリビアが気付いた。

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2018年4月15日 (日)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20180415)

Tigau1「이건 좀 아닌것 같아 !」한송이(ハン・ソンギ)作。ソウル文化社。原題は、訳すと「これ、ちょっとないんじゃない!」位のところか。前作が「김영자 부띠끄에 어서 오세요(キム・ヨンジャ ブティックへようこそ)」の作者の新作。リアルタッチな前作から今度は現代を舞台にしたファンタジー。
24歳の女性、ヒョンビンは、異界の存在が見える。自らを「울(ウル)」と名乗る異形のモノ達にとって彼女は、捕食者のヒエラルキーの最上位に位置するというのだ。
さらに、ヒョンビンに食われてしまうことが、彼らの最期にして無上の喜びらしいのだ。そうやって彼女は、これまで無数のウルを体にエネルギーとして取り込んできた。
彼女の両親も人の姿はしているが、母親がやはり上位捕食者で、ヒョンビンはその血を継ぎ、父親は、母と眷属の契約を結んで、結婚したウルで、花の類だったらしい。眷属の誓いを結ぶと、母やヒョンビンに食われないで済むらしい。眷属として他に、雀の姿をしたウルがいる。
但し、ヒョンビンは他人に見えない世界の様々な姿の存在が見えるために、その言動で他人から妙な奴と見られて、子供の頃から人付き合いに苦労してきたコンプレックスがある。
今、ヒョンビンの周囲に、人の姿の二人の男が現れた、
一人は、ヒョンビンの体質に気付いているが「ウル」かどうか彼の目的もまだ不明な青年、チョンス。
もう一人は祖先は異界の蛇で、文字通り地を這っていきる己に幻滅し、人間になりたくて、人の姿になった末裔が、ヒョンビンと出会ったら、捕食関係の気質が現れてしまった21歳の青年チ・ヨジュン。
チョンスは、ヒョンビンと出会ったヨジュンを襲った。何か因縁があるらしい。しかし衰弱したヨジュンに、ヒョンビンはエネルギーの一部を与えて救命した。この行為で、ヨジュンは、ヒョンビンの眷属となり、彼女を主人と崇めることになった。
そしてヒョンビンの前に、これまでとは異なり「お前の人間との辛い関係の記憶を食わせろ」というウルが現れ、彼女に精神的な揺さぶりをかけてきた。ここでヒョンビンの精神にヨジュンが現れて救出を図る、というところで続く。
※基本的には、日本の漫画でもよく見られる、いわゆる「霊とか異界・異形が見える体質」の女性の話だが、韓国人が描く鬼神やトッケビ(おばけ)はかなりグロテスクでエグいのが特徴で、ここで描かれる「ウル」もなかなかユニークだ。

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2018年4月 7日 (土)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20180407)

Sori1「대답하세요!  프라임 미니스터(お答えください!プライムミニスター=総理)」1巻。임주연(イム・チュヨン)。大元CI。
ファンタジー大作「CIEL The Last Autumn Story(シエル)」や、きらびやかな魔法少女もの「Pure Crown」のイム・チュヨンの新作。
※これまで、イム・ジュヨンと表記してきたが、「イムジュヨン」は姓と名を続けて発音するときの慣習なので、表記としては改めることにする。
簡単に言うとこれは、イギリス議会政治を舞台として、政治家同士のBLもの。イム・チュヨンは同人誌ではBLも描いてきたそうだが、ここは商業誌。あくまでフィクションと但し書きは頻出するが、舞台背景は(多分)同人誌よりリアルで細かい。
保守党の新人一年生議員、ベンジャミン・ノエルは大学時代の先輩後輩、とはいえ特に親しくしたわけでもない、労働党の若き党首、トーマス・カーディナルに飲みに誘われると、いきなりデレッとしちゃって(笑)その夜の内に、彼の家でベッドを共にしてしまう。そして翌朝、トーマスと、保守党党首、ヘレン・ポッツ首相の秘密会談の取材に殺到した記者団の前に半裸の姿をさらしてしまい、一気に恋愛スキャンダルが全国に伝わる。
ここからが、真のフィクションとしての本領発揮。展開を読んでいくと、同性愛であることに関するタブー、白眼視ネタは皆無。つまり、LGBTはすでに浸透して、マイノリティ意識はない、その意味で理想の世界なのだ。
実は、この恋愛スキャンダルは、まだ政治家としての名もキャリアもないノエルを、一気に次期党首、総理へと成り上がらせるために、ヘレン首相が仕掛けたものだった。しかも、野党党首カーディナルを何らかの理由で、ノエルは今、国で一番重要でかつ身の危険が迫っている人物だ、一晩、最も確実な方法で彼を守るにはカーディナル、あなたしかいないと説得したから、目も体も離れてはいけない=いきなり寝台を共にするほかない、と仕向けたものだったのだ。同じ理由で、ヘレン首相は、保守党次期党首選挙の他の候補も説得して立候補を辞退させ、目的をさくさくと進めていく。※その理由はまだ明かされていない。
今のところ、この政治的スリラー背景と、対照的にストーリーは、世論、プレス、与野党のスタッフらのすったもんだのコメディで二人の恋愛は、スキャンダルというよりはむしろ国を挙げて歓迎、祝福ムードで展開していく。
※読者としての私は、果たしてこれは性的マイノリティの現実に対するアンチテーゼ、理想社会を追求していくのか、あくまで二人のBLに収束するのか、政治的スリラーとのバランスをどう描くか、この作品は見掛け以上に挑発的な注目作かもしれないと期待している。

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