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2018年5月

2018年5月31日 (木)

本感想:#ドリーム・プロジェクト #濱野京子・作。#やぼみ・装画・挿絵。(PHP)

Dreamprojectやはり私にとって濱野京子とは共感の作家だ。一目でわかった、クラウドファンディングだな、と。わたしもここ数年、企画の経験はないが、常に何か企画に投資、応援し続けている。身の回りを、購入品、リターンがいくつか取り囲んでいる。
※ここで変則的なレビューだが本を読む前に私のクラウドファンディング体験の感想を記しておく。まず応援は投資とは限らない。私の経験では、私が金を出すことより、企画参加の呼びかけを何度もリツイートする方が、企画が達成した。私のおかげだというつもりは全くないが、そういう心掛けが大切だ。経験から、残日数僅か、低達成率でも毎日リツイートすると驚く程土壇場で大逆転、達成する。だから私の応援した企画のほとんどに私の名は残っていない。
※目標は達成し資金は集まったが結果的に結実しなかった企画もあった。でも落胆や怒り失望はなかった。企画者を責める気にもならなかった。夢に投資した、でも上手くいかなかった、それだけの話だ。
※不遜ながら企画についても意見を。企画者はサイトを出来るだけ更新すること。
※桁違いの投資規模の企画を成功させてきた人物が政治家とのコネはやはり大事だ、とコメントしていたことがあるが、これも傲岸不遜ながら「甘い」!と言っておこう。そんな心掛けでは思いがけないところで足元を救われるぞ。
さて、本の感想に戻そう。
表紙カバーを外すとさらに装画の上にクラウドファンディングの模式図を被せた、一ひねりした装幀になっていた。
上記の自分の体験と自然に比較し一喜一憂しながら読んだ。
本書を読むと従来の募金との違い、その利点がよく分かる。募金活動自体は子供でも出来るが金集めというハードルは高い、集めた現金の管理責任も重い。
クラウドファンディングは企画自体は子供でも出来る、ということが本書が児童書であることでよく分かる。一方でインターネットという口コミによる参加、応援、クレジットカード利用による資金管理が大人の仕事、管理責任であることが明確であり、かつ便利。
なんだか、解説、学習読み物みたいな印象になったが、無論、本書は小説。そこには文字通り老若男女、家族親類から、友人、コネ、赤の他人まで、個性豊かな人から無名の人まで、一つの目標の為にだが、各自必ずしも一丸にならずとも(⇒却って一丸になると大政翼賛、近視眼を招きかねない)、無理しなくても、一人一人の持ち味を活かしていけば、なんとかなるという、所謂根性ドラマとは対照的なアイデンティティの魅力が肩の力を抜いて読める。

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2018年5月20日 (日)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20180520)

Ferua10「펠루아 이야기 a Tale of Felluah (フェルア物語)」10巻。김연주(キム・ヨンジュ)。鶴山文化社。9巻の記事はこちら
※初版限定特典としてイラストカード4枚が添付されていた。
※本編はいつまにかフェルアの城内に戻っていたらしい。あるいは私が例によってどこかで読み違えていたか?
親衛隊の紅一点、ジュルスの双子の兄弟、ノックスがしきりにオルテーズに粉を掛けてきているようだ。当然、オルテーズにその気はないが。
インターミッション風のエピソードは、妊娠中のアンナ夫人(確か親衛隊の誰かの奥さん、だったかな?)とジュルスと侍女を一人連れて「徒歩で」城下の書店に、本編に時々出てくる話題、人気ロマンス小説「ユディットとチギスムント」シリーズの新刊、第五巻を買いに行く話。
そして、国王夫妻御一行が冬の別宮に行く途中、フェルアに寄ることにした、というのでその接待準備の様子など。
※作者の後書き漫画は、この国王接待晩餐の余興としての、アントルメ(Entremets)に関する蘊蓄。そして「宮廷夫人たるオルテーズがよく歩いて出かけるのは馬車を描きたくない誰かの怠慢です、とかいう言い訳。これで思い出したが、以前に作者が馬車というのは調べると意外に正確に描き辛いとぼやいていた。
※今春、作者のもう一つの長期連載「Nabi(ナビ=蝶)」が完結したので、当分、いつもの形容だが、インディーズ系ともシュールとも異なるキム・ヨンジュの表現力だけに許されたのんびりムードの漫画に焦点を合わせることになりそうだ。

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2018年5月19日 (土)

漫画家は昭和の #記号表現 を本気で見直す時ではないか

性や暴力の問題よりも「貧乏」の記号表現を考えてみよう。未だにボロ服で貧乏をイメージしている人ははっきり言って多いと思うが、実際には、耐久性、デザインや品質の向上、低廉化で「服装で」貧乏は見えにくくなっている。公園のホームレスがダウンジャケットを着ているからといって、私は持ってないとクレームつけるか。身の回りの品についても(日用、専用を問わず)ちょっと前にもテレビの報道番組で話題になったように、あれを持ってる、これを持ってるから貧乏じゃないとかは、もうそういう時代じゃあないだろう。仕事に車を欠かせない人は増え、防犯性が向上した共同住宅は密閉性が高まり、クーラーの換気の有無は死活問題だ。繰り返すが昭和の貧乏表現を平成は食い尽くしてきた。偏見を打破する風刺の為にも、新しい記号表現に取り組むべきではないか。

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2018年5月17日 (木)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20180517その2)

Hanagatiredo1「花が散れども」1巻。송 하(ソン・ハ)作。大元CI。「ISSUE」誌連載中。作者は、他にBLらしきインターネット漫画をウェブサイトで連載中らしいが、単行本はこれが初めてだと、表紙見返しにコメントが付いている。
架空の東洋風世界が舞台。寒い大陸のある国、オンラン(온란)。この王権神授らしき国の王は、国を温暖にしてくれるという神話を前提として成り立っている。王の呼称はラアン(라안)。オンランの年中行事として若きラアン自ら自分の足で国内を行脚する最中から物語は始まる。
幼い頃見たラアンの姿が忘れられず、近衛兵となった赤い目をした(表紙絵)異民族の少年イノク(이녹)。山道で襲われ、崖から転落したラアンを身を挺して助けた功でラアン直属の護衛に取り立てられる。ラアンが襲われたことに加え、周囲の人々の口の端から、年々、オンランが寒くなり、ラアンの神格性も薄れ始めていることがうかがえる。
※この先、イノクを目を通して王国の落日が描かれる群像劇となるのか、BLものとなるのかなど、先はまだ見えてこない。今のところ、コメディードラマ中心で、可愛いタッチで描かれている。

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#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20180517)

Yonpunon1「ヨン、プンホン(연. 분홍)」サブタイトルが「花のワルツ」。이로모(イ・ロモ)作。鶴山文化社。「PARTY」誌連載中。連載はモノクロだが、この単行本は全編カラー漫画。
タイトルは、二人のバレリーナの名前。バレー教室の趣味クラスに通う15歳の少女노하(ノハ)は、ある日この美しい二人ソンウ・ヨンとフィル・プンホンに出会い、魅せられて、ずっと迷っていた一ランク上の専攻クラスに通う決心をする。今のところは、この三人と周囲の人々の物語となるようだ。このヨンとプンホン、各々複雑な家庭事情があったようだ。
物語は、さらにノハが専攻クラスの教師、やはり魅力的なユ・ミラに出会う。このミラも娘となにかあったらしい。
※他にも伏線らしきところがあるが、まだよくわからない。表紙を見ても分かるように、柔らかいタッチで、まるで色鉛筆のような淡い色彩に、日本でいうところのスポ根バレー漫画とは異なり、リアルな日常の中のドラマでのんびりとしたムードが漂っている。韓国のストーリー漫画は日本のそれほど一気に「つかみ」に入らないので、まだ先は不明だが期待作だ。

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2018年5月13日 (日)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20180513)

Rure30「RURE(루어)」30巻。서문다미(ソ・ムンダミ)。鶴山文化社(純情漫画誌「PARTY」連載中)。29巻の記事はここ
30巻の帯は「パイル内戦」篇。
※29巻は、「青い月の一族」のヤノクが、北の大国완・위라이(ワン・ウィライ)の大神女シン・ミョンファの夫となり、連れ戻しに来た兄ルークに「子供がいるから、帰れない」と発言しルークは、「俺も残る」と言い出した。大神女によれば、子が生まれるとルディムナの生命体と青い月の一族は一体となる、というところまでだった。
が、どうやら、青い月の一族は、ルークに、大神女に対し暗殺の密命を課したようだ。
一方、パイルではヒロイン、シン・ハルの双子の妹ミルが、肉体は眠り続けるハルの精霊の精神や、シン・ミョンファと交感することで、本来のルアーの力を目覚めさせ、肉体の視力も回復し、久し振りに登場したパイル商人チャキを通じて隠密裏に、ミュールゲン国王と内戦中のタマル王子の陣を訪れる。
ミルとの会見でタマルは、ミュールゲンも知らないパイルの王家の秘伝を語りだす。
パイルに真のルアーはいない。やってくるのを待つだけ。以下例によって(性懲りもなく)拙訳の抄訳を試みる。
『私はパイル王家の全知識と秘伝を継承した正統後継者である、28代チャ・クン(=王の称号)タマル。王家はルアーが生まれない。何故なら最初のルアー、ハベクが生きたまま封印されているから。我らはルアーが生まれても印章を受け継げず、発現できない未成熟なままで死んでいく。
だが(ハルとミルにあった時は)まだ何も知らなかった。ハルと共にルディムナを離れ(ハルとミルの故郷である)「果ての島」に行った時、印章が現れ、ルナファー(ルアーの精霊)が消滅し、ルアーの知識が一度に浮かんできた。同時に覚った、ハルがルアーでないことを。ハルがルディムナに合わない未来が怖ろしかったが、私はハルの未来が視えなかった。結局、私はハルを「果ての島」に残して離れた。
印章を受けられず統制できない力が予言として現れるのが未来視。さらに私(が視た未来)は運悪く故郷の滅亡と共にあなた(ミル)が現れた』
しかし、ミルは臆することなく、来訪目的を提起する。簒奪者ミュールゲンを排す為に、解放者タマル殿下と同盟を結ぼうと。タマルは即、受諾。
※異世界SF冒険ファンタジー大河漫画としてまた新しい政治的うねりの期待だ。作者によると表紙のキャラはタマル。

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