« #韓国の漫画 #韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20200731) | トップページ | #韓国の漫画 #韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20200804) »

2020年8月 2日 (日)

#韓国の漫画 #韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20200802)

Mumyouki14「無明記(무명기)」第14巻。完結。윤지운(ユン・チウン)作。大元CI。12、13巻の記事はこちら。절 (=チョル=絶)先生と呼ばれる医師。身の回りの世話をしている侍女は풍원(プンウォン)漢字は、風園または豊園。先生の昔馴染、無盡(ムジン) 三人を中心とした中華圏時代劇奇談集。
13巻の不幸な夫婦のエピソードの締めから。血まみれの妻は視力も体の自由も効かなくなった夫と共に意気揚々と自ら小舟の櫓を漕いで危険な川に出ていった。後に残ったチョルとムジンは、追手をやはり血まみれとなりながら皆殺しにした。
そしてプンウォンの待つ家に戻ると、チョルは意を決したように、かつてムジンの父の妾であり、その後ムジンと愛し合ったあの女は生きている、と明かした。ムジンとチョルが逃亡した後、チョルは、かつてのムジンの父の屋敷を訪れると、閉ざされ打ち捨てられた状態の家の中で、ただムジンへの執着心のみで生きながらえていた女を見つけ、虚の世界の파조(=パジョ=破阻、蛟(ミズチ)=「교」とも言う)の元へ連れていき面倒を見てもらっていたのだ。
女を虚の世界から連れ出し、ムジンに会わせると二人はチョルに別れを告げて旅立った。※チョルは二人から別々に、こんな不幸な目に遭っても思っていた程相手を恨んではいなかった、やはり愛していることに気付いた、と同じようなことを聴いて二人を再会させる決心をしたのだった。
そしてチョル先生もプンウォンに家と金を残しては姿を消した。プンウォンは待ち続けた。その間に、これまでのエピソードに登場した、つまりチョルの世話になった人々の消息も伝わってきた。皆、亡くなってしまった。プンウォンには以前彼女の魂に憑りつこうとしていた亡霊達も集まっていたがその度パジョがくれた杖が守ってくれた。そのパジョにもお前とは(チョルを介しての)縁が切れた、と別れを告げられた。そして三年後。プンウォンが二十歳を過ぎた頃チョルは戻ってきた、プンウォンが待っているとは思いもせずに。
以下、プンウォンとチョルの長い告白を拙訳で抄訳してみる。
プンウォン「先生は本当に人の愛情が分かっていらっしゃらない。だからムジン様とあの方も忘れてしまうだけだと思っていらしたのです。私のこともそうです。過ぎた日々を振り返らない先生が当惑されても、先生は私の全てでした。愛しています、先生。私の喜怒哀楽は全て先生によるものです。私は先生の俗世の根と成れませんか。以前ムジン様がおっしゃっていました。人には誰でも花のような季節があると。私の花のような季節は先生と過ごした歳月です。先生の季節は?」
チョル「そう、あなたが成長していく姿を眺めていた季節だ。」
プンウォン「先生に直ぐに変わってくれとは言いません。今はただ、一緒にいてください。」
チョル「そうだな。二度とあなたを置いてはいかない。結局あなたを苦しめるかもしれないが」
プンウォン「二人とも幸せになれるかもしれない。先に決めつけないでください。人の明日は分からないものです」
※後書き漫画は、二人のこの後をアシスタントと担当編集者に聞かれた話で完結。プンウォンの、亡霊を引き寄せる体質は、人外と正式に婚姻の式を挙げないと治らないらしいので、やはりチョルしか相手はいない、とのことだ。
※いつもの感想と同じだが、やはり、作者、ユン・チウンの描写力は本作でも発揮された。決して明るいエピソードではない伝奇時代劇ホラーで、個人のアイデンティティを追求しつつも読者を逃さず、人間の愛憎の業の深さを巧みなテクニックで描いて魅了し続けた。

|

« #韓国の漫画 #韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20200731) | トップページ | #韓国の漫画 #韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20200804) »

韓国の漫画・純情漫画(순정만화=韓国の少女漫画)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« #韓国の漫画 #韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20200731) | トップページ | #韓国の漫画 #韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20200804) »