カテゴリー「韓国の漫画・純情漫画(순정만화=韓国の少女漫画)」の記事

2017年12月11日 (月)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ:(20171211)

Nabi23_2「Nabi」23巻。김연주(キム・ヨンジュ)。大元CI。22巻の記事はこちら
リュウサンのこれまでの人生がカットバックされ、その都度予知者の손소류(ソン・ソリュウ)が彼に話しかける場面が描かれていく。『リュウサン、あなたを助けてあげる』
次には、ミョウウン묘운(=妙雲)とソリュウの対話シーンが入り、ソリュウが『ハヨン(※ミョウウンの昔の名前)様も私に人生を下さい』
そして、現在?に戻り、相変わらず眠り続けるソリュウだが、飛行船が墜ちた夜、政変、戦火を避けて、ソン家は逃亡、取り残されたソリュウを、またしても、ハリムが背負って山中に逃亡、潜伏する。その潜伏の日々がハリムの視点で描かれている。
潜伏といっても山中の家でソリュウを寝かせ、ハリムが山や街で物資を調達している日々で、これまでの登場人物にも出遭っているのだが。
※今回は、また一段と淡々とした展開で、この後の展開がまるで読めない。作者キム・ヨンジュの日常をコミカルに描きつつも研ぎ澄まされた、脱世俗、超然としたタッチが張り巡らされた空間に、作者独特、唯一無二の緊張感が満ちているかのようだ。難解なのか私の読解力不足なのか本当に分からない。

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2017年12月 2日 (土)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )番外篇:SFから見るアジアの未来(中央大学文学部主催シンポジウム)(20171202)

という訳で、先日に引き続き、行ってきました。今度は、大学主催で、同年代の中国と韓国の女性SF作家の顔合わせで、大きな教室で、高学歴学生・研究者を集めたシンポジウムで、内容もより複雑で高度なものだった。
私の感想は、韓国側代表のチョン・ソヨンさんの方に絞らせてもらうが、
・中学時代、カール・セーガンの「惑星へ」を買う為に小遣い3か月分貯めた。
・初めて翻訳した本は、ケイト・ウイルヘルムの「鳥の歌今は絶え」21歳の時だった(※私も学生時代、ウイルヘルムは好きでサンリオSF文庫の訳書4冊読んだ)。
・SFの未来に対する想像とは、技術予測は小さなこと、重要なのは社会を、異なる世界をオープンマインドで受け入れられる事、異なる世界に対する想像がアジアのSFに重要。
・現実の社会が他国に対する認識を歪めているが、SFならそれを越えられる。
・境界はSFにとっては些細なこと。隣の部屋から他国まで乗り越えて、よりよい社会に導く為に。
・韓国人が、韓国語で表現するSFとは何か?それが韓国人SF作家共通の悩みだ。
第二部の討論では司会がしきりに女性としての、女性ならではSFに対する認識を問いかけるのだが、私の印象では、チョン・ソヨンさんの回答は
・SFが性に偏るのは好くない。性差別は批判されるべきだが、自分のSFは女性的とは思わない。
・弁護士として人権問題に関わっているが、SF小説の執筆とは別に考えている。
※どう聴いても、おそらくチョン・ソヨンさんは自分の書くSF小説では、ジェンダーの問題を扱っているつもりはない。あくまで普遍的な人間のアイデンティティを表現している、という意識のようだ。しかし、これこそが、私だけではない、「作家も読者も女性が多数派の韓国SF小説マーケットのチョン・ソヨンさんの小説」(⇒この事実・現象自体がSFであり、フェミニズムやジェンダー論の研究対象ではないのか)を読んだ時に「外国人」の受ける印象との認識の差、違和感だと思う。

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2017年12月 1日 (金)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )番外篇:韓国の女性SF作家のトークショー

わずか一時間、参加者十数人程度のミニイベントだったが久し振りに私の中のSFの血が騒いだ。充実の情報量だった。この内容を公開してしまっていいものだろうか(※ダメッだったら遠慮なくクレーム付けてください。直ぐ削除します。)
・韓国のSF小説の世界は、作家も読者も女性が多く、SF作家は30名から50名、その中から小説を出版できる人は10数名。SFなら面白くなくても買う・読む読者は800人と言われているらしい。
(※まずここで、フェミニズム、ジェンダー論として、韓国SF小説マーケット自体が実に興味深いのではないか?)
・韓国SF小説の世界を表現する単語なら「若い」「進歩的」「女性」
・韓国SF小説史はPC通信から出発した。(※後で「するとSF漫画の方が歴史が長いのではないか」と質問したら、特に否定しなかった)
・SF小説とファンタジー小説は、作家と読者いずれもかなりの隔たりがある。チョン・ソヨンさんが好きなSF作家は「アーシュラ・K・ル・グィン」「ロジャー・ゼラズニイ」「テッド・チャン」(※後で「ファンタジー作家として名前が浮かぶのは?」と聞いたらかろうじて浮かんだ(?)のが「トールキン」と。「なるほど日本と比べてもかなり壁がある」、と私が感想を伝えた)
・SF作家専業では、生活できないので、大半の作家は、定職が他にあり(チョン・ソヨンさんご自身弁護士)小説は短編中心、発表媒体は科学雑誌や文芸誌。欧米SFの翻訳が作家修行。ソヨンさんも欧米SFを二十冊位翻訳したそうだ。
・※私の印象では、逆に文学的SFと理工系SFには作家も読者も特に隔たりはなさそうな印象を受けた。
・韓国SFは作家は高学歴である。
・私からの質問でSF「漫画」「ゲーム」「小説」「映画」「アニメ」のファンの壁はあるかと矢継ぎ早に?聞いたのだが、これはあくまで私の聞いた印象としてはそんなにはなさそうだった。但しいずれもジャンルSFの比率自体があまり大きくなさそうだった。それでも今は、インターネット漫画「WEBTOON」にSFやファンタジーが多いという回答だった。
※イベント終了後は、購入した韓国SF短編小説アンソロジーにサインをしていただいた。
さらに、↓これは大変だ(笑)全然知らなかった。

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2017年11月30日 (木)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ:(20171130)

Rure28「RURE(루어)」28巻。서문다미(ソ・ムンダミ)。鶴山文化社(純情漫画誌「PARTY」連載中)。27巻の記事はここ
28巻の帯は「神の意のままに」篇といったところか(=신의 뜻대로)。
※波乱に富んだ展開、多彩なキャラの新・再登場、繰り出されるアイディア設定で、盛りだくさん。粗筋すら書き尽くせない程だが、大きくは、前半と後半の2つの舞台、ハルの隠されていた恐るべき姿の一つが現れるのと、大神女신명화(シン・ミョンファ)の下す号令だ。作者のカリカチュアライズされたタッチが大きく怒涛のうねりを見せて戦慄を覚える程だ。

翅族の村でしばらく過ごすシン・ハルは、徐々にルアーの印章の力が低下していることに気づいて愕然とする。翅の力が本来のもので、ルアーの印章は奪った力だからだ。
ハルは、新たな学びを必要と感じ、志願してきた女戦士二人をつれて砂漠の中の交易都市、ワカに旅に出る。ワカは、この物語で最初にハルたちが訪れた都市だ。
パイルの戦の動きに、ワカも金と人の動きが活発になっている。そして以前に出てきたワカの市長の下に新たに総監マヒルという若き実力者が登場した。
このマヒルがどうも北の大国완・위라이(ワン・ウィライ)の関係者であることをうかがわせる。
そして以前にハルも会ったことがある鳥の姿のルキア、ヨークナーが現れ、このマヒルとも友人だったとかで最後の別れをしにきたという。そしてヨークナーは、ワカの入り口にやってきたハルの前に現れる。
※ここからの絵作りが本当にダイナミック、前半の圧巻。文字通り人が変わったハルがヨークナーを食ってしまった。
具体的な背景はまだ解説がないが、ヨークナーは自覚的に、ハルは無自覚に、この為に、この場所に来たのだった。これがサブタイトル「神の意のままに」だったらしい。
何やら意味ありげな数え歌のようなものをハルは感じ取る。※私で可能なら、後で拙訳を試みたい。
正気に返ったハルを、突然の雨が打つ。天の何者かがハルに語りかけ、その声はワカの人々の頭の中にも入りこんでくる(人々は「天のロクが話している」と)。
後半は延期されていたワン・ウィライの儀式「인신공양(人身供養)」が行われる。
火を焚き、以前にも出てきたこの日の為に神殿に囲われた薬漬けにされた奴隷達は焼かれ、次に貴族の子供達の成人式が続く、大神女シン・ミョンファ自ら剣を取ると、子供達の背から黒い片翼が現れ、この翼を一人ずつ一刀両断していく。
※この凄絶な光景を描写と併せてこれを目撃したパイルのルク将軍の手記という形式で解説していく。
※この光景は群衆に公開されており、貴族の子供達が苦しむ様を眺め、儀式後には神殿から薬草とパンが配られるので群衆は喜ぶ。焼かれた翼の燃え残りは、万能治療薬として人気があり高値で取引される。つまりこれらがセットとなって、神殿の財源、権威、権力が維持されているのだ。
さらに儀式終了後、シン・ミョンファは、高らかに神がかりのように聖戦を宣布する。「空虚」という名の悪神が現れた、皆これと戦え、と。そこに映し出された姿は黒い翼の生えたシン・ハルの姿だった。
この狂乱の夜に紛れて「青い月の一族」のルークは、ヤノクを連れ戻しに、彼の寝所に忍び込むが、ヤノクは拒絶する。曰く「子供がいる。俺の子だ。だから行けない。ルーク兄」と。

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2017年11月 9日 (木)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ:パク・ウナ 二冊②(20171109)

Panurukonju7「방울공주(鈴姫)」7巻パク・ウナ(박은아)作。鶴山文化社。
6巻が出てから実に四年ぶりの新刊。生きていた兄の、弟への憎悪やコンプレックスは、死んだ母親の愛の力にはかなわなかった。亡くなった母は生前、貧乏人や孤児に惜しみなく善行を施していたので、人々がその恩に報いるために、独り生き残った兄の面倒を見てくれていたのだ。兄はこのまま下層の人々の中で生きるという。ムキョルは都の宮廷勤めに戻ることにした。
飲み屋兼宿屋で働き、ここでムキョルを待つパンウルは、宿の客だった三人組が盗賊であると推理した。
実際、この三人は宿を出て、国王の子で怪しげな術や式神を使う謎めいた姫(설란公主)の嫁入行列を薬を使って襲い、姫をさらっていった。パンウルは官吏にこの賊の人相を証言したが、噂の拡散を警戒した官吏によって、宮廷の独房に監禁されてしまった。
さらに、6巻のパンウルの前世の罪のエピソード、あれっきりかと思ったら続きが描かれて、今のパンウルやムキョルと交錯し始めた。婚姻を控えた竜宮の姫に懸想した人狼が、姫を追う一途な想いがさてどんな結果をもたらすか、と続いている。

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2017年11月 6日 (月)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ:パク・ウナ二冊①(20171106)

Nocturn10「nocturne(ノクターン)」第10巻(大元CI)。作者パク・ウナ(박은아)第9巻の記事はここ。9巻から二年半ぶりの単行本。
ポムは学校をやめてしまっているようだが、入院している母親には普通に会っている。ユーリとトウクの間も特に変化はない。
しかし、ポムの母親はポムに「あなたとユーリがお互いに好きならいいが、どうも釈然としない。あなたはユーリに、お姫様に対するように接している」
一方、ユーリは、トウクにいきなりキスして「愛しているわ、おじさん。私の気持ちに気づかない振りをしないで」と自分の気持ちをぶつけるが、「私はお前の父親になるつもりはない」とすげなくトウクに拒絶される。ユーリは「ごめんなさい。私に父親は必要ない。母さん一人から生まれたと思ってる」
※この場面の二人の心情をはかるのは大変難しいが、トウクは、ユーリの気持ちをそらしているし、そんなトウクにユーリもそれ以上追求しない。つまり二人の気持ちはかみ合っていないと思われる。トウクはユーリのあくまで後見人であり、オ・スミンの娘に過ぎない。だがユーリはやはりトウクを愛しているが相変わらずその表現は乱暴だ。
画家정화백=チョン・ファベクの絵のモデルのアルバイトも、彼自身がかつてのオ・スミンへの愛と、彼女そっくりな実在のユーリの存在(彼女の実の娘とは未だ知らない)に気持ちを整理できず「これ以上この絵に満足できそうにない」と作業の打ち切りをユーリに宣言し最後のモデル代を渡してもう来なくていいと告げる。
するとユーリはまたしてもポムに会って「私があなたにしてあげられるのはこれしかない」ともらった金をそのまま渡そうとする。
当然ポムは傷つき「好きなら好きと言ってくれ。そうでないなら俺の前に現れるな。金なんか要らない。」と泣く。
ユーリは、トウク、ファベク、ポムと、立て続けに自分を拒絶された孤独感に包まれる。
ポムの母は、病院にトウクを呼んで、ユーリとポムの関係について話し合い、トウクが「保守的」だと指摘する。さらに、事故の所為でユーリはポムに(罪悪感で)「心理的に(甲乙関係の)乙です。そんな関係は健康とは言えない」と告げる。
※甲乙関係とは、契約用語から派生した流行語で、日本でも契約書で「甲」が「乙」が、と書くが、韓国では、実際の力関係が著しく「甲>乙」となっている現実を訴えている。
そして、ポムに渡そうとした大金の出所がトウクでないのならどうやってユーリは入手したのか?と疑問を呈する。
※後日、この疑問をトウクはユーリに問うのだが、読者から見るとこれがまたとんでもない(笑)。ズバリ「援助交際をしているか」とツッコむのだ。当然ユーリは「してない」と答え、それでトウクもそれ以上ツッコまない。どうもトウクの心情描写はともかく、表に出る表情、言動は常人とはちょっとズレている。まあ元々そういう描写のキャラクターだが。
そして、ファベクのギャラリスト、ソン・ヒョンジョンは、すっかり落ち込んでる彼のアトリエから絵を見つけ出す、(どんな絵か読者には見せないが)「これはトウクさんが買いそうね」とトウクにアクセスして「ぜひ見せたい絵がある」と強引にアポを取った。
さて、これで、画家ファベクと故オ・スミン、その娘ユーリ、その後見人トウクのややこしい因縁が一気に解決するかどうか。(読者には分かっているのだが)
※ユーリはやせっぽちだが、徐々に背が伸びたか、小顔に描かれているようだ。それが一段とトウクとの関係の痛々しさと(私の恒例の表現で言うところの)「タイトロープ」を渡るような緊迫感を増しているかのようだ。

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2017年10月29日 (日)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20171029)

Mumyouki7「無明記(무명기)」第7巻。윤지운(ユン・チウン)作。大元CI。6巻の記事はこちら
절 (=チョル=絶)先生と呼ばれる医師。身の回りの世話をしている侍女は풍원(プンウォン)漢字は、風園または豊園。先生の昔馴染らしい男、無盡(ムジン) 三人を中心とした中華圏時代劇奇談集。
6巻の人間の娘になったインコの話の終盤から始まる。自分のしたことをひたすら後悔して実家で独り余生を送り後は死をひたすら待つ老婆として現在に至る。
次のエピソードではチョル先生がプンウォンに嫁入りの話を持ち出すが、プンウォンはこれを激しく拒絶。無粋な(笑)先生は、当惑するばかりでムジンに呆れられる(笑)。
このエピソードはいわば前振りで、本題は「狐の新郎(=夫)」。山にキノコを採りに入り道に迷ったプンウォンは旅をしているという奇妙な女性に出会い、身の上話を聞く。
彼女は人の姿になった狐に見初められ、狐の家に連れていかれ日本で言えば竜宮城の浦島状態を過ごし、すっかり嫁入りするつもりで家に戻るが、家族は彼を激しく拒絶。屋敷に護符を貼って侵入を防いだ。外から呼びかける彼に、返事をする勇気がなかった彼女は、男があきらめていなくなると激しく後悔し、今度は彼女が彼を探して旅をし続けているというのだ。だが、プンウォンが幻視した?ところでは彼女は既に人間の女の新鮮な生き血を求める魑魅魍魎に既に食われてしまっているらしい。日暮れと共に彼女は消えていった。
※作者の後書きによると、韓国では狐にまつわる故事は多く、人狐が人間の娘を嫁にしようとする話もたくさんのバリエーションがあるそうだ。さらに作者によると、そうした狐と人の故事では、人間が「狐ども」を徹底的に殺戮してしまうのに、狐が人を殺す話はないという。
この後、プンウォンは自分の気持ちをチョル先生にぶつけるのだが、すげなくされる。
※チョル先生にしてみればやはり人と狐の子でありしかも不老不死らしい先生と、鬼神を目視し取り憑かれやすいプンウォンも普通の人とは違うので、そういう関係にはなれないのだ。
その次のエピソードは人間同士のドロドロ(笑)
※元は朝鮮時代後記の故事だが友情を強調した話だったたしい。
旅の一行を泊めた先生たちの屋敷に、彼らを追って、強盗が押し入る。ここで強盗と旅のお嬢様との復讐の因縁が語られるのだが、この心理描写が、この作者、さすがに業が深い。
加えて、プンウォンはまだ見たことがなかったが、チョル先生とムジンは剣も強い。強盗と殺戮を演じることとなる。結果として強盗は全員殺されるが、ここでムジンの様子がおかしくなる。チョル先生に刃を向けて「何故、俺を生かした」と迫る。これにチョル先生も挑発するかのように微笑して「誰も、お前を望んでいなかった。お前を軽蔑するためさ」と返す、ところで続く。

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2017年10月22日 (日)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20171022)

Ferua9「펠루아 이야기 a Tale of Felluah (フェルア物語)」9巻。김연주(キム・ヨンジュ)。鶴山文化社。8巻の記事はこちら
相変わらず?王宮滞在中のようだが、さらに一段とエピソードらしいエピソードがない不思議なムードに拍車がかかった。
エピソードとしては、オルテーズとアシアスの寝室で、アシアスの枕元に何度も花が添えられているのにオルテーズが気付いた。アシアスはオルテーズの仕業だと思っていたのだが、オルテーズは自分ではない、と語る。オルテーズは、親衛隊のジュルスの仕業かと思って彼女を叱責するのだが、ジュルスの方は身に覚えがないようで、読者としても真相が不明。これが後に引くのか全く先が読めない。
もう一つは、オルテーズが、これまたある夜突然何かに閃いて、寝室を出て執務中のアシアスの所に行くのだが、オルテーズはアシアスを見ても「もうわかった」と言うだけで、アシアスにも読者にもオルテーズは何のようだったのか分からない。
他には、アシアスのモノローグ「オレは結婚にも、その相手にも何の期待もしていなかった。それがこうして目を見張るような宝石に変わった」と密かにオルテーズを賛美した。
※まさにストーリーよりも描写だけで読ませてしまう?インディーズ系ともシュールとも異なるキム・ヨンジュの表現力だけに許された純情漫画。

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2017年10月14日 (土)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20171014)

Midnightpartner5

Midnightpartner4_2「Midnight Partner」第4巻と5巻同時発売で完結。김민희(キム・ミニ)作。Eコミックスメディア社。前回の記事はこちら
以前までの解釈の訂正、ヒロイン、ナウンの高校の先生を『秘密組織の仕事をしているらしい』と書いてきたが、これは間違いで、先生は、独自に活動していたようだ。
という訳で、新展開。高校を出たナウンは就職先を探すのだが、元々足が不自由で走ることもままならないので、これが印象を落とすのかアルバイトすら見つからない。
黄色い鬼神が見える力が発生し、これらを追う時だけ、足が治るので、ナウンにとって黄色い鬼神退治は、恐怖と同時に自由に走ることができる喜びでもあるのだ。
そして、都市の繁華街の中で、黄色い鬼神に遭遇した先生とナウンは、この鬼神を「フェプタ(=FEPTA=펩타)」と名付けて、フェプタ退治を仕事とする企業と出会う。一見、害獣駆除会社みたいな連中だ。
先生とナウンの活躍を見た、ここの社員は当然、彼らをスカウトし、二人は揃って就職することとなった。ここの活動も基本的に先生とナウンのように二人組で行われ、体から黄色い武器を作り出して鬼神を「除去」する方をターミネイター、ターミネイターの「目」の役割をするナウンの立場をナビゲーターと名付けていた。
こうして、この会社を通じてより強大なフェプタを相手にした二人の活躍と、先生を巡るナウンと女性社員の恋の鞘当ても描かれる。
より強いフェプタということはつまり、フェプタを発現させる人間の心の闇が深い、ということであり、それを知ってナウンも人間的により成長していくという展開だ。
そして、登場する最後の敵はこの会社の大口取引先の、大手製薬会社の若き御曹司。この製薬会社は、フェプタの研究、フェプタを発現させる人向けの精神薬開発で大もうけをしている企業であり、しかもその御曹司のフェプタこそ、最強だった。
御曹司は実は盲目で、彼の発現させるフェプタは彼の「目」でもあった。それが御曹司の複雑な生い立ちとコンプレックスが生み出す龍の姿となって人に襲い掛かるが、この強大な黄色い龍の暴走を抑え、退治するのがナウンたちの活躍の見納めだった。
※これまで何度も書いたように、ストーリーもさることながら、タッチが極めてユニークな作者なので、次はどこから何が出てくるか新作を期待したい。

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2017年10月 7日 (土)

#韓国の漫画 韓国純情漫画( #순정만화 )感想:最近読んだ原書あれこれ(20171007)

Yoruwokakerusonbi18「밤을 걷는 선비」(夜を駆けるソンビ)」18巻(ソウル文化社)。原作조주희(チョ・ジュイ)。作画担当は한승희(ハン・スンヒ)。17巻の記事はこちら
いつもの断わりですが、邦題は「夜を歩く士(ソンビ)」が通用していますが、私のこだわりで「駆ける」で最後まで通します。これまたいつもの前口上ですが、ゾンビではない、日本では士大夫ともいう、在野の地主で教養人、人格者でもあり、名士とか名家の旦那をさす。
さて、長期連載もいよいよクライマックスを控え始めたようだ。
17巻で王子(多分後の正祖)や、バンパイアのソンビ、김성열(キム・ソンヨル)が独自に推理した、バンパイア、귀=キィ(漢字語で「鬼」の朝鮮語発音、日本の音読み「キ」と同じようなもの)の朝鮮王朝への襲撃決行日が日食の時であることについて、既に現国王、英祖も、予測していて、王族等を行幸の名目で急遽、宮廷から移動させていて、その上に、清国に向かわせることも手配済だった。この一行に王子らは、ヒロイン、ヤンソンを加えるように手配して、彼女を朝鮮から脱出させるつもりだった。
一方、14巻で、壮絶な死を迎えていたと思われていたバンパイアとなった妓女、수향(スウヒャン)は片腕こそ失ったままだが生き返っていた。しかしヤンソンの前に現れたスウヒャンはもう執着は捨てた、自然を眺めて生きている、と語るが・・・。※あるいは日食の決戦に加わる覚悟かもしれない。
分かれる前に、夜の市場の賑わいの中で名残を惜しむヤンソンとソンヨル。
※原作者チョ・ジュイの後書き漫画は、時代劇のストーリーを考える苦心談の数々を面白おかしく描いている(笑)。

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