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2015年1月 3日 (土)

本感想:エラリー・クイーン「ギリシャ棺の謎」中村有希・訳。創元推理文庫。

国名シリーズの新訳より一冊。クイーンの国名シリーズというと私はおそらく30年以上前、井上勇訳版「オランダ靴」をやはり創元推理文庫で読んだきりだ。
今回気まぐれに読んだ感想は、本作に関しては長い、とにかく長過ぎるという印象だった。これが「オランダ靴」の次の作品だったのが興味深い。オランダ靴は、極めてシンプルな謎解きで、当時の私は犯人が分かったからだ。例えば、推理作家の故・都筑道夫は「オランダ靴」はフレドリック・ダネイの趣味が濃く出て本格推理の構成がスッキリしている所を評価していた。
作者エラリー・クイーンも、当時「オランダ靴」は犯人が分かりやすかったとか言われて発奮、次の「ギリシャ棺」では絶対に犯人が分からない構成を狙った結果この長さとなったのかもしれない(笑)。

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