#곽재식(カク・ジェシク)「춘향가를 가장 재미있게 듣는 법(春香歌を一番面白く聴く方法)」を読むその2 #韓国の現代SF小説
業務連絡:次回は五月八日(水)午後一時半からです。今日は霧雨、気象寒暖の変化の激しい事。さて、いつもの口上から、史上初にして唯一、韓国・朝鮮語自主学習教室数多あれど、韓国の現代SF小説をテキストにした、月曜会2。
前回よりのテキスト「판소리 에스에프 다섯 마당(パンソリSF五話)」というSF小説アンソロジーより一篇、곽재식(カク・ジェシク)「춘향가를 가장 재미있게 듣는 법(春香歌を一番面白く聴く方法)」を読む第二回目です。
『公教育からパンソリの代表的な一曲「春香(チュニャン)歌」を外してはならない』というデモがかなり大規模に教育庁前で行われている。何故そんな奇妙な抗議運動が?
唯一の伏線「没入鑑賞プログラム」とは何なのか?「私」はイ次長に報告し、さらに取材を進めます。まずはこのプログラムを解説する公教育AI(人工知能)にQ&A。公教育で採用されている「春香歌」は人間の名匠(名唱)の歌ではなくロボットが名匠の歌から編集合成したものだというのです。名匠の歌唱法をさらにロボットが完璧にしたものであり、これ以上の技量を魅せる歌はない、というのです。しかもこれなら地方の伝統芸能の人間の継承者がいないものでも記録保存再現公演が可能だと。しかし、それでも「私」は納得がいかない、春香歌のような有名な題目の公演なら、いくら素晴らしくても聴き飽きるのではないか?。
ところがこれに対するロボットの回答は、心配ない、それが没入鑑賞「前」処理だと。これを聞いた「私」はAIとの対話を終え、イ次長に報告します。公教育に没入鑑賞プログラムを卸している民間企業は、これを「神経補充処理」と呼んでいますが、要するに特定の記憶を都合よく消去してしまえる技術なのです。この作品世界では脳操作技術が発達して人体に損傷を与えることなく、作品鑑賞前に、常に新鮮な感動を味わう為に用いられている、それが没入鑑賞プログラム、とSFらしい謎解きが展開されてきたところで、さらに、というところで次回へ。
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