カテゴリー「パク・ソヒ 宮 らぶきょん」の記事

2013年10月 5日 (土)

韓国の漫画 韓国純情漫画感想:最近読んだ原書あれこれ(20131005)

「SalonH(살롱H=サロンH)」1巻、2巻同時発売。박소희(パク・ソヒ)作。発行は、VERVES(베르베스)とKDH(한국데이타하우스=韓国データハウス)の連名になっている。韓国のWEBマンガサイト「NATE漫画」に連載中の웹툰(Webtoon=ウェブトゥーン、※インターネット漫画、Web+Cartoon の合成語)。
宮(궁)」で韓国の純情漫画としては破格の大ヒットを飛ばし、日本でもコミックスが新書館より佐島顕子・訳で全巻、邦題「らぶきょん」で翻訳され、韓国でドラマ化された「宮(궁)Love in palace」もスマッシュヒットした作者の最新作。※今週、ドラマ続編「宮2」の製作も正式に発表されたらしい。
美容業界を舞台にした、才能ある美形の美容師青年の修行と成長を中心とした人間模様をコメディータッチで描いた日本でもおなじみの専門職ものマンガ。
髪質、ヘアースタイル、美容道具を巡るウンチクや、髪形を通したお客と美容師の人間模様、狂言回し的小道具として、髪切り用ハサミの伝説の名品(王様担当の理容官が下野する際に、その功績をたたえて王自ら下賜され、以来代々、卓越した理容師にのみ伝授された)を添えて、楽しませてくれる。

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2013年1月23日 (水)

韓国純情漫画感想:パク・ソヒ「サロンH」ドラマ化決定(20130123)

韓流ドラマ「宮 Love in Palace」の原作、韓国の純情漫画「宮」(邦題「らぶきょん」)の作者、パク・ソヒがNATE漫画というサイトに連載中の新作WEBTOON(ウェブトゥーン)漫画「サロンH」(関連記事はここここ)がドラマ化されるというニュースが1/21頃から韓流関連サイトで報じられている。

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2012年12月22日 (土)

韓国純情漫画感想:最近思うところあれこそ(20121222)

★ネット漫画(WEBTOON)の「NATE漫画」の連載「サロンH」を10月に第19話をもって休載宣言していたパク・ソヒは、11月の一カ月のブランクの後、12月から無事復帰した。現時点で22話まで連載掲載中。良かった。
★アップルストアに参加してWEBマガジン化したソウル文化社の「WINK」誌は連載中作品もカラーマンガにリニューアルして検討中のようだ。個人的には早く「紙」のコミックス化してほしい。
★なんで私が韓国の漫画の内、純情漫画だけにこだわるか、しかも紙媒体のみに。それは、日本の漫画と同じ記号表現を使っているからだ、韓国独特のインターネット漫画は、正直言って抵抗があるものや、よくわからない、ついていけないものが多い。結局私は、外国漫画を読む際にも、己の内の尺度に、日本の漫画しか持ち得ていないということだ。

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2012年11月10日 (土)

韓国純情漫画感想:パク・ソヒ、ダウン?(20121110)

評判作「宮」を終えたパク・ソヒが、この春から、NATE漫画(네이트 만화)というサイトで、웹툰(ウェブトゥーン=Web+Cartoon、韓国のインターネット漫画)「サロンH(살롱 H)」 という美容院を舞台にしたコメディ漫画を連載中、だったのだが・・・10月中に19話まで連載したところで、健康を害したらしくて休養のお詫び漫画が出た。お大事に。お早い復帰を乞う。

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2012年3月10日 (土)

韓国純情漫画感想:박소희=パクソヒ作「らぶきょん(宮=궁)」27巻(新書館)。私は絶対このマンガの日本人扇動者だ。

誰が何と言おうと、私はこのマンガに現代韓国女性の歴史と政治と個人のアイデンティティを代表して背負ってもらう。遂に日本語版翻訳も一先ず完結。現在「WINK」誌(ソウル文化社)に外伝が執筆中なので、これも一冊にまとまって原作本も翻訳本も夏頃には出るだろう。
賛否両論毀誉褒貶ある長期連載マンガだったが、実は、意外に日韓とも批判、不満点は共通なのだ。「繰り返しだ」「グダグダだ」「あのギャグシーンは何だ!」といったところだろう。韓国ではあんなのがウケるのか、と御苦労さまにも批判的感想をアップしている日本人読者の方々、それは韓国人でも同じことをいっています、韓国人と意見が合って嬉しいでしょう?(笑)。
しかも、それでも単行本刊行は27巻のロングランを達成したのも日韓共通。実に喜ばしい日韓共通現象。バンザーイ万歳マンセー(笑)。
それは、さておいても私も上記のような最後まで相変わらずの批判には何度も反論を書いてきたが、また最後に繰り返しておこう。同じ話の繰り返し、グダグダ展開が本当にいけないのなら韓流ドラマブームなど起きっこないのだ。エンターテインメントとは類型をおそれてはならぬのだ(笑)。ギャグシーンの挿入に関しては、そもそも日本には生涯これをやり続けた大家「手塚治虫」がいたではないか。(だから私は、박소희=パク・ソヒは、この点で韓国純情漫画史の手塚治虫的位置付けすらしているのだ)

そして、27巻の二人を宮廷の門の敷居に象徴させたラストシーンはやはり見事だ。박소희=パクソヒは、ここに二人の運命だけではない、特に現代韓国女性の、誰より作者自身の、いまだに歴史と政治を背負わされて個人の自立性に苦悩する現実を象徴させていると信じるし、しかし、その表情が、意外に明るいのは、将来への展望を感じているのだ、とも思っている。

ただし27巻に収録されたインタビュー記事を読むと、作者は精神的にもタフでクールな作家だ、とも再認識している。だから作者に、私は信じています、なんていってもうっちゃられるだけだろう(笑)。おまけとして付け加えておくとパクソヒはハッキリ言って写真映りはよくないが(笑)、実物は本当にスラックスの似合う知的でスマートな美人なのだ。

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2011年12月23日 (金)

韓国純情漫画感想:「らぶきょん(宮=궁)」26巻(新書館)。日本の少女マンガにはない「歴史」と「アイ」の相克

日本の少女マンガの文脈で読めば、いまの展開はすでにグダグダに入っているように見える。それを弁解するには、韓流ドラマを例に例えるのが簡単だ。実にまあ繰り返し。韓流ドラマはそれでウケているのだから、このマンガのパターンが文句を言われる筋合いはない。
しかし既に韓国の連載誌で原作の最終回まで読了済みの私は、作者(박소희)の意図は、そんなウケ狙いではないと確信している。
ユルは、チェギョンをあきらめ、親子共々、父の意思(と少なくともこの母子は確信している)王室の権益拡大という将来の為に、政治に目標を定め、財閥のミル嬢(ストーリーの表面上はギャグメーカーだが)と組んで国外へ、母はいつかその日の為に、忍従を。
だが、これは日本の(マンガに限らない)現代の物語においては、明らかに納得いかない筈だ。何故、親や故人の意思に縛られなければならないのか?
シンとチェギョンの関係も同じだ、ようやく勝ち得た愛をまたしても手放そうとしている。二人は歴史、伝統文化、血筋、そういった諸々に縛られている。
その理由は何か。作者は、読者の望むマンガとしての展開を犠牲にしても、自分のマンガの独自性を選択したからだ。シン、チェギョン、ユル等彼らを束縛するものは、おそらく作者パク・ソヒ(박소희)と彼女の同世代の韓国女性も未だに背負いこんでいるのだ。政治の時代、経済成長の時代を経て、歴史と伝統文化の再考と現代人のアイデンティティの相克に悩む現代。日本の少女マンガが後者を選択してきた(あるいは後者が前者を包み込んだ)のに対し、박소희は、どちらも選択し切れない苦悩そのものをマンガに表現しているのだ。迷いを描くことそのものが韓国の純情漫画家박소희の独自性なのだ。

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2011年7月26日 (火)

韓国純情漫画感想:「らぶきょん(궁)」25巻。愛を捨てた時、真の「政治」が始まる

作者(박소희)の知的なタフさには驚嘆した。彼女はまさしく韓国純情漫画の手塚治虫かもしれない。ラブコメの枠組みだけで見れば「また」繰り返しだ。だが、枠内を陰から支えていた「政治」が光り出した。
前巻までで、勝負あった(笑)クライマックスか?とも思ったが、いや、甘い、韓流ドラマはこれからだ、とも予感していた。予感が的中?そんな甘いもんじゃ無い。
作者は実にクールでクレバーだ。以前から、財閥のお嬢さま、ミルが公言していたではないか、ユルを宮中から引き抜いて政界に進出させる、と!。作者は伏線どころか堂々と手札を広げていたのだ。しかしそれはハッピーエンドの為ではなかった。韓流ドラマが行き当たりばったりのハプニングで二転三転させるのとは構成力が違う。※ついでに言えばテレビドラマ版は、ハッピーエンドの為にオリジナル設定の「姉上」を用意した。
24巻までにユルが得た地位と名誉を、25巻では、母親への信頼を失ったとき、愛と共に自ら捨てた。ユルに、お仕着せの地位は似合わない。これまでのユルは全て失った。しかし今度は「捨て」た。愛を捨てた時に始まるのは、「政治」の闘いだったのだ。

愛を乞うチェギョン、愛を捨て政治の闘いに望むユル、その政治の闘いに引きずり込まれ愛を得られないシン。ヒョリン、ユル母の逆襲は?そして純情漫画の中でどこまで政治を描けるのか。まだまだ興味は尽きない。

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2011年3月16日 (水)

韓国純情漫画感想:「らぶきょん」24巻。全てを失えば愛が残る

パク・ソヒ作。佐島顕子翻訳の韓国純情漫画。新書館。
23巻では蚊帳の外におかれた観のあったシンに焦点が当たる。遂に皇太子の地位を追われることになったシン。外圧とはいえ、自ら引くことを決意し、一時的に失意に陥っているが、ようやく彼も背負うものが無くなり、愛だけを求める事ができるのだ。チェギョンもこれに応えて今度こそ自分の愛を勝ち得るために一気呵成、シンを焚きつける(笑)。逆に地位と名誉を得ながら愛を失ったユルの表情は冴えない、皇太后(ユル母)も遂に野望を掌中にしかけながら、果たしてユルの愛を失った彼女に明日はあるのか、見所は続いていく。

話はそれるが、今回は改めて「宗親」の存在で話を転がし、その重要性を強調した作者の知性にうなった。日本の戦後皇室制度ではこれに相当する華族は無くなっているがあったらどうなるか、欧州各国の制度は知らないが、この作者のことだ、おそらく色々取材検討したうえでの巧みなストーリーテリングだろう。

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2010年10月 2日 (土)

韓国純情漫画感想:「らぶきょん」23巻。韓流のうねりに満ちた愛憎の嵐が吹き荒れる

パク・ソヒ作。佐島顕子翻訳の韓国純情漫画。新書館。

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2010年1月 7日 (木)

韓国純情漫画感想:らぶきょん 21巻 愛の狂気と恐怖が謀略の朝鮮王朝史を浄化する

パク・ソヒ作。佐島顕子翻訳の韓国純情漫画。新書館。

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