カテゴリー「文化・芸術」の記事

2023年5月18日 (木)

#舞台・エヴァンゲリオン・ビヨンド #MILANO-Za

「舞台・エヴァンゲリオン・ビヨンド」MILANO-Za公演。日経の16日夕刊の文化欄の記事を読むまで知らなかった。最初は予約しようかとも思ったが、安くはないチケット、平日なら会場当日券でもいけるんじゃないかと、タカをくくって行ってみたら、とれた。
東急歌舞伎タワーに入ったのもこれが初めて、同ビル内のスターバックスから広場と正面のゴジラの肖像画?を眺めながら、ここで夜には行き場を失った孤独な少女たちが・・・と思うと何とも複雑な気持ちになった。
舞台は堪能した。完全オリジナルストーリーながら、これ迄のエヴァを想起させる要素を散りばめながら、正義とは愛憎とは倫理とは家族とは自然とは地球とは、様々な問いを、芝居と音楽、ダンスの身体表現で、その芝居も文楽をワイド版にしたようなマペット、宙乗りなどあらゆる表現で休みなく観客に問いかける。

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2012年1月 7日 (土)

本感想:オレンジ党 最後の歌 天沢退二郎 作。林マリ 画。

関連記事はここ。遂に、ハマる奴はロングセラー的にハマる(笑)天沢退二郎のファンタジーの新作が、それもオレンジ党の新作が、しかも復刊ドットコムから著された。復刊ドットコムの壮挙だね。復刊ドットコムから直接購入すると特典として本文中の詩の未定稿コピーが挿み込まれてきた。
前書きと後書きを読むと刊行自体が遅れたのは個人的な事情だったようだが、2011年3月11日を契機に加筆修正したのも間違いないのは読めば分かる。
物語世界に表面上は、パソコン以降インターネット、ケータイは別世界のことだ(存在しない訳ではなく風刺はされている)。コンビニも(コンビニ文化自体と言うべきか)存在しない。
しかしシュールで土俗的いや、いっそ泥臭い物語は豊穣でむしろリアルさを感じさせるのも相変わらずだ。政治や社会の寓意も随所に現れている。
それでもなお、物語の語りを超えて作者は読者に呼び掛けずにはいられなかったようだ。圧倒的な現実の前に、言葉を失わず、言葉の力を信じ、創造力とその結晶である物語の力を忘れるな、と。
しかし私には前作(と思うが)「ねぎ坊主畑の妖精たち」(筑摩書房)がなんとも閉塞的、陰鬱な雰囲気に満ちていたので、オレンジ党の冒険はむしろ痛快だ、例えその行く手がトンネルの連続であろうとも。

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2011年8月21日 (日)

bk1がトラックバックの受付終了、30日には既存も削除

トラックバックという仕組みはスパムの温床で負担、というところか。トラックバックは個人的には活用させてもらっていたので残念。個人的と言えばオンライン書店はbk1を優先的に使用してきたのだけれど、段々ひいきする理由がなくなってきたかなあ。

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2011年5月 3日 (火)

藤田ミラノ展

4月29日弥生美術館で観た。八十年代パリに拠点を移し、まだご健在だということだった。パリで開花した「紫の道化」シリーズの洗練振りは素晴らしい。

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2011年2月13日 (日)

世田谷文学館 「旅する絵描き いせひでこ」展を観た

寒いけれど晴れて明るくなったので、配偶者とぶらりと行ってみた。てっきり知らない絵本作家かと思っていたら松谷みよ子の「アカネちゃん」の本の挿絵を描いた方だったか。行き当たりばったりに迷い旅する画家だそうだ。地図に頼らず迷う、いいねえ、好きだねえ、そういうの。
観れば観る程、言葉を忘れていった。孤独と寂寥感漂う街と人のスケッチのような世界に、名もなき人々の暖かい心の交流の灯が点る。街の中に「製本」や「木」の水彩の淡い青や緑や茶がなんと鮮やかな精彩を放ち始めていくのか。

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2011年1月24日 (月)

本感想:パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)

読んだ感想は、「案外、普通の話だ」ということだ。数多の娯楽産業、例えば映画について言われてきたことを思いつくまま断片的に並べてみよう。
「大作主義が横行し、製作費がつぎ込まれいくらヒットしても回収できなくなった」「新しいメディアに観客を奪われた」「事あるごとに規制が厳しくなり、内容が当り障りのないものになった」「大宣伝の時代」「ブロックバスター映画のロングランの陰で地味な小品に光が当たらなくなった」「今時の作品は皆、個性が無くなった」「タイアップ商法」「メーカー直営や大資本をバックにしたシネコンが映画の人口を復活させた」「シネコン興隆の一方で街の映画館は駆逐された」「シネコンの収支も頭打ちとなってきた」「メジャーとは、マニアうけとは、マイナーとは」等々。
切りがないだろうが、そうしたコメントの一つ一つを少し表現を変えれば、本書の内容に全て、当てはまる。映画とパチンコとアニメだけの話ではない、テレビ、出版、ゲーム、全て同様だ。
そうした産業界の栄枯盛衰、景気循環、諸行無常(笑)の果てしない繰り返しだ。
ただあえて違いと問題を指摘するならば、パチンコ業界の世間のイメージの悪さを当事者が意識し過ぎて、著者、安藤健二の取材を拒否、口をつぐんでしまい、安藤を苛立たせていることだろう。
今私は、「意識し過ぎ」と表現した。そう、確かに後ろ暗い事実はあるだろう、しかしメジャーになる娯楽産業には、いずれも負の側面はあった筈だ。それも斜陽となりつつあるというのなら、なおさら業界イメージを変えていく努力をするしか方法は無い筈だ。
私自身、パチンコだけに特別の負のイメージをもったことはない。競馬、競輪、パチンコ、麻雀、問題があるのは、はまり込んだ人間の方で、だから馬が悪い、自転車が悪い、俺の指先の感覚が悪いというか?(笑)。アニメ・マンガ+パチンコ、結構じゃないですか!
そういえば、本書内で証言するパチンコ店主には評判の悪い(笑)某大手パチンコメーカーは、今某女優をCMに投入して自社製品ではなく、自社イメージの宣伝を始めている。たとえ今は冷笑されてもやはりそれしかない。シンジくんも言ってたじゃない「逃げちゃだめだ!」

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2010年11月23日 (火)

映画感想:「ゲゲゲの女房」

東宝シネマ府中で観たのだが、予告編もCMも注意映像もなしでいきなり本編が始まったのには驚いた。さて、NHKの朝連ドラでは、描けなかった暗さを描いている。NHKのドラマでは、昭和三十年代、貧乏でしたがみんなで助け合って幸せでした、という世界観だったが、映画では、やはり貧乏の辛さ、貧乏暮らしの寂寥感を描いていた。どう描いたかというと、徹底的な画面の暗さだ。そう、当時の電気照明は貧乏な家では暗かったのだ。日が暮れていくにつれどんどん暗くなる、いや貧乏な家の構造は採光も悪いから昼なお暗しだったのだ。そして情けなくなる生活苦だ。
そして印象的だったのはリアルな時代の背景の中に突如無造作に表れる現代の東京の光景だ。この手法について、後で監督の経歴を読んであっと思った。市川準監督の「トキワ荘の青春」に藤子不二雄の安孫子役で出演していたというのだ。私は、この映画「ゲゲゲの女房」を見ている間ずっとこの「トキワ荘の青春」を思い出していたのだ。
「トキワ荘の青春」では新聞社の所謂、写真グラフ誌とかの当時の世相写真を随所に挿入していた。これを私は、よく周囲に「蛇足の見本だ」と口にしていた。ウソをホントに見せる映画の中でこんなことをやったら興醒めだ、と。「ゲゲゲの女房」では、この逆をやったのではないか。「トキワ荘の青春」が昭和三十年代を再現することに執着するのに対して、現代と当時を並べることで時代は隔絶したものではなく連なっていることを現し、ノスタルジーを断ち切ろうとしたのだ。

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2010年11月16日 (火)

ニュース感想:はやぶさカプセル内の微粒子が小惑星イトカワ由来のものと判明

はやぶさコールの絶叫を繰り返したいくらいだ。全然当てにしてなかったのだが、ここまでやってくれたとは、素晴らしい、ブラボー、万歳(感涙)。JAXAも(笑)おめでとう。[追記]しかし私達の日常感覚からはかけ離れた微粒子でさえ、人類は月以外から初めて、やっと採取できたのだ。広大な宇宙の中では、人の営みはなんと小さい。

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2010年10月23日 (土)

テレビ感想:劇場への招待「愛と青春の宝塚~恋よりも生命よりも~」NHK教育テレビ

今、放送中なのを観ているが他の人とは多分別のところで感動している。オサムくんという青年が登場するが手塚治虫がモデルであることは一目瞭然、そこにジーンときているのだ。

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2010年6月23日 (水)

『東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例』その4

どうやら否決され、修正案が改めて出るのはまた9月となりそうで、乗り切ったようなまた果てしなく繰り返されてウンザリするような。
結果としてみると、ディベートなら圧倒的な猪瀬直樹氏が規制派として積極的に前に出てこなかったので助かったような。逆にいえば、規制派で恐いのは同氏だけ、ということだったような。
しかし、既にあちこちで取り上げられているけれどNHK朝ドラ『ゲゲゲの女房』がシンクロし過ぎだねえ。あれを観れば有害図書だの不良漫画だのと不健全だのetcと、ン十年同じこと繰り返してるのがよく分かる。

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